[レポート] E-3 あなたの手元の本よりいい方法がある! UXデザインのプロはこうやってユーザーのインサイトを確実に見つける – プロダクトマネージャーカンファレンス2022 #pmconf2022
2022年11月02日(水)、プロダクトマネジメントに携わる人たちが共に学び、切磋琢磨するイベント『プロダクトマネージャーカンファレンス2022』がオンライン形式で開催されました。
当エントリでは、ブレイクアウトセッション『E-3 あなたの手元の本よりいい方法がある! UXデザインのプロはこうやってユーザーのインサイトを確実に見つける』の参加(視聴)レポートをお届けします。
目次
セッション概要
セッション概要は以下の通りです。
E-3 あなたの手元の本よりいい方法がある! UXデザインのプロはこうやってユーザーのインサイトを確実に見つける
[登壇者]
・羽山 祥樹氏(日本ウェブデザイン株式会社/代表取締役CEO)
[セッション概要]
ユーザー調査や仮説検証の手法は、さまざまな本で提唱されています。しかし著者の多くは「起業家」であって「ユーザー調査の専門家」ではありません。彼らの手法は、荒削りであったり、不慣れであったりします。
ユーザーのインサイトを確実に見つけ、プロダクトへ落とし込む専門家として「UXデザイナー」や「UXリサーチャー」がいます。
本セッションでは、プロダクトマネージャーがよく困っているテーマとして、ユーザーインタビューで集まった大量の発話データから「ユーザーの本当のニーズ」を、体系的に安定して抽出する手法を、プロのUXデザイナーがデモを交え解説します。
教材(ユーザーインタビュー発話録の全文、心理分析の成果物Figmaデータ)はダウンロード配布します。(無料・個人情報の入力不要)
1. ユーザーインタビューの発話録の全文
https://thinkit.co.jp/article/18751 の記事上部のリンクからダウンロード
2. 心理分析の成果物Figmaデータ: KA法(本質的価値抽出法)の手順と実例「資格試験を受ける人のモチベーションの価値マップ」
https://www.figma.com/community/file/1142124393231568930
(※以上、公式サイトより引用)
セッションレポート
自己紹介
- 日本ウェブデザイン株式会社 代表取締役CEO
- 使いやすいプロダクトをつくる専門家
- Web業界に23年、AIシステムのプロダクトマネージャとUXデザインを5年
本題
- プロダクトマネジメントの先人達の書籍では、ユーザーを理解するために"ユーザー調査"をすることが推奨されている
- しかし著者の多くは「起業家」であり「ユーザー調査の専門家」ではない
- 彼等の手法は荒削りであったり不慣れであったりする
- 最初に違和感を覚えたのは「Running Lean - 実践リーンスタートアップ」を読んだ時
- その数年後に「Lean Customee Development - リーン顧客開発」が発売
- だいぶ改善されていることを把握
- しかしすべてが解決している訳ではない
- 「ユーザーの理解」について苦労しているチームはまだ多い
- 課題を感じていること
- 「ユーザーインタビューした結果からユーザーのインサイトを見つける体系的な手順がいまいちちゃんと広まっていない」
- 重要なところを書き出す?
- 血胸個人的なバイアスで選んでるだけでは?
- 人は「自分の仮説にあう情報」に意識を奪われる/「あなたが元々重要だったと思っていたところだけ」書き出される結果に。これではユーザーインタビューをした意味がない
- "もし私が顧客に何が欲しいかを聞いていたら、彼らは「もっと速い馬が欲しい」と答えただろう。"
- こう言われたらどうするか。ユーザーの声を聞いて本当のニーズを掘り下げることが大事
- 「ユーザーはほしいものを言語化出来ない」をかいくぐる
- 会話から本当のニーズを見つけるには、欲しい物を訊くのではなく、行動の目的を訊く
- ユーザーのインサイトを確実に見つけ、プロダクトへ落とし込む専門家として"UXデザイナー"や"UXリサーチャー"がいる
- UXデザイン、UXリサーチ=見た目のデザインのことではなく、ユーザーインタビューやユーザビリティテストを使ってユーザーの深い心理を突き止める専門技術
- 深いユーザーニーズまでの道のり
- ユーザーインタビューで豊かな発話を集め「親和図法」などの手法で分析
- 今日はユーザーインタビューで集めた大量の発話データを客観的に分析するため「親和図法」をマスターしよう
- 今回のテーマには「資格取得」を使います
- ユーザーインタビューの会話全文サンプル
- 今日の教材ダウンロード
- KA法(本質的価値抽出法)の手順と実例
親和図法と「KA法(本質的価値抽出法)」
- 基本手順は以下。身近な「ふせん」を使ってやることが出来る
- 発話録からユーザー心理をふせんに書き出す
- 似たふせんをグループにする
- グループとグループで似たものを大きなグループにする
- 更にグループ化を繰り返し、グループの関係を線や矢印で描く
- KA法(本質的価値抽出法)
- ユーザー調査から見出した「出来事」を「心の声」「価値」と解釈を重ねることで、ユーザーの心理における本質的価値を探る手法。
- 「KJ法」と名前は似ているが別物
- ユーザーインタビューからその後どうするの?得られた情報を「UXデザイン」に落とし込む方法 | UXデザイン基礎セミナー 第3回
- 「ふせんの描き方」に特徴あり
- ふせんを3分割し「出来事」「心の声」「価値」の3つの欄を作る/これをKAカードと呼ぶ
- 基本手順の進め方は親和図法と同じ
- 細かいお作法は存在。そのお作法がより確実な成果物に繋がる
- Figmaでの成果物を見せながらのデモ実演
- 会話の「全文」を対象にKAカード化を行う
- KAカード化した情報をグループ化
- 上記内容を更にグループ化し関連性を付与
まとめ
という訳で、プロダクトマネージャーカンファレンス2022のセッション『あなたの手元の本よりいい方法がある! UXデザインのプロはこうやってユーザーのインサイトを確実に見つける』の視聴レポートでした。